「○○…それが…私の名前?」
一晩たち、帰って来たのは私が住んでたという屋敷。
確かにこの場所から病院へ行ったのだけど、
ここに住んでたなんてはっきり言って記憶にない。
しかもこーんな大きな屋敷に!!
「優姫?」
「あ…いえ…な、何でもない…です。ただ大きくて少し驚いただけ…です」
「そう…。でも具合悪くなったらすぐに言うんだよ」
「はい…枢さん」
「……優姫。さん≠カゃないよね」
はっとして見上げれば、そこには悲しそうに笑う枢さん
あのあと病院で聞かされたのは…
「優姫=cそれが…私の名前?」
「うん。そして僕たちは兄妹≠ネんだよ」
「私と枢さんが!?」
「さん≠ヘいらないよ」
私の名前と、この人が枢≠ニ言う名前で私のおにいさま≠セということ。
本当に信じられない。
だってこんなかっこいい人と血の繋がった兄妹だなんて。
でも、この人が嘘を言うなんて無いと何故だかそう思う。
「おにい…さま…?」
辿々しく紡いだ単語に、ふっと笑って下さったけれど
何か引っかかるものを感じるのは何故?
おにいさま…じゃダメなのですか?
私の兄だとそう教えてくれたのは他ならない貴方なのに…―――
「ああ、ごめんね。君の部屋は此処だよ。どうぞ」
「ありがとう…ございます」
考えてた事を遮られるかのように促され
足を踏み入れた部屋は当然だけど記憶にない。
しかし何処か懐かしい雰囲気がするからして、
きっと私が記憶を無くしてしまう前から使ってた場所だろう事はかろうじて分かる。
それにしても私の部屋思ってたより広いんですね…――
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