三日目になっても依然として優姫ちゃんの幼児化は元に戻らない。
それと、昨日から薄々気付いていたけれど、
どうやら5歳児になってしまったと同時に
記憶も5歳より先は無いことになっているらしく、優姫ちゃんは枢にべったり。
枢は枢で、満更じゃなさそうで機嫌が良いみたい…
まぁ、平和に過ごせるから 僕としても嬉しいのだけど…
「…………」
目の前の光景に昨日以上どう返していいのか分からない。
枢に寮長で無ければ処理出来ない書類を持ってきたまでは、問題ない。
問題は部屋の扉を開けてから。
「………………か、枢?」
「ああ、一条……何か用かい?」
「…………うん、まあね……き、君は……君たちは何して……」
一条は聞きながらも、顔が引き攣る。
いや、別に聞かなくても何やってるのか分かるけれど、認めたくないと言うか……
だってそうでしょ?
床に四つん這いになった枢の上に乗っかってる5歳児な優姫ちゃん…
ある意味、有り得ない光景な気がする…
あの枢がだよ!?
信じられる?
でも優姫ちゃんが望んだなら、枢は何だってやりそうだけど……
「あ!拓ちゃん!おにいさまにおうまさん≠オてもらってるの!」
「――と言うことだよ、一条」
「……そっか…あ、ははは……」
書類は机の上に置いておくよ…
じゃあね…
そう呟くと同時に一条はまるで逃げるように寮長室を後にした。
おまけ
余談だが、その日の朝、自室にて一条は
その光景を再び夢で見て魘されて、ルームメートの支葵は中々寝付けなかったとか。
「支葵……あんた、顔色悪くない?」
「うん……一条さんがうるさくて、あんまり寝れなかった」
「一条さん?……何かあったの?」
「分からない」
「ふーん……」
*end*