【キスは1日5回までにして下さい】
それは、あまりにも人目を憚らず、過剰とさえ言えるくらいに
キスやらスキンシップしてくるおにいさまに私がお願いしたこと。
今は、その言葉激しく後悔してます。
そりゃ、撤回したいくらいに。
だってまさか、キスの回数減らせば、そのぶん1回のキスの時間が長くなるなんて思わなかったんだもの。
「んぅ……かな……にい…さま」
長い長いキスから解放された優姫は、ようやっと新鮮な空気を存分に取り込むことが出来、一呼吸つく。
そんな優姫をみて「……クスッ…優姫は可愛いね」って言う。
「おにいさま…私は長時間キスするの耐えられないですよ」
「だってね、優姫?キスし過ぎだからって君が1日5回って言ったんだよ」
キスの時間の長さは言われてないし、ちゃんと優姫が言ったとおり、1日5回までにとどめているよ…と
何の悪気も無く
おにいさまは仰るけど…
「だからといって…あんなにされたら」
いいかけて、先ほどのキスを思い出したのか頬をカァっと紅く染める。
「なに?優姫…まだ不満なの?」
「不満と言うか…キス自体に問題が有ると言いますか……おにいさま…分かってやってらっしゃるでしょう?」
「うん、そうだね。だって優姫を前にして1日5回までって耐えられないんだ」
分かってくれるよね?
と妖艶な笑みを浮かべて言われてしまえば、嫌な予感が過る。
そして、それは全て当たってしまうのだから。
「お、お…おにいさまっ……あの…」
「なんだい?」
「もう…1日5回っての取り消しますから…だから普通にして下さい」
私が悪かったです。
呆気なく数日前に言った言葉を撤回するしかなくて…。
「そう…じゃあ、普通にしようか」
貴方は、そう言うけど
言葉と動作が違って見えるの私だけでしょうか。
ねぇ…おにいさま
何故、私を連れて寝室へ行くの?
何故、押し倒すの?
何故、服を脱がそうとなさるの?
「愚問だよ、優姫」
問うた私におにいさまは
唇にキスを落とした。
結局、確かな回答をもらえずに何も考えられなくなった優姫でしたとさ。
(いつもしている事だろう?)
(でも、おにいさま!)
(優姫…もう黙って)
*end*