思い出さなきゃいけないはずなのに
過去の記憶が…
5歳より前の記憶がない私。
眠れない夜を
最近は、よく過ごす。
気を抜けば、血の幻さえ頻繁に浮かんでは消える。
思い出さなきゃならない…
そう思えば思うほど血の幻は現実味を帯びているように思えてくる。
私の過去って何?
何で私は記憶が無いの?
「枢センパイ…お願いです。教えて下さい。
貴方は私の5歳より前の記憶がない理由を知ってるんですよね?
私は、もう逃げたくないんです」
「……優姫。ごめんね…まだ、その時じゃないんだ。
あと少し待って…?必ず君に真実を話すから」
君の記憶を戻す前に
やらなければならない事がある。
優姫…
君は真実を知ったらどうする?
受け入れてくれる……?
ああ、君は優しいからきっと…認めがたいものだったとしても
少しずつ受け入れようとするかもしれないね…
「枢……センパイ?」
「……何でもないよ。もう陽が落ちるから優姫は帰ってゆっくり休むんだよ?」
「…………はい」
言われてしまえば、それ以上なんて聞けるはずもない。
でも、どうして悲しそうな瞳を私に向けるのですか……?
ホントは今すぐにでも知りたいんです
私は真実を受け入れる覚悟
出来ています
どんなに辛い過去でも
それが私の過去なら
受け止めます。
その気持ちが枢センパイ…貴方を苦しめているとしても……
*end*