鍋から跳ねた湯に優姫は思わず、手を引っ込めた。
「……――っ!」
「優姫……見せて」
微かな声だったにも関わらず、リビングにいた枢は優姫の声を拾いキッチンに入ってくる。
そして…――
「枢セン…おにいさまっ」
グイッと手を引かれ、枢は口元に優姫の指を持っていき…
「あ、あのっ…」
「治してあげるから、ジッとして」
「ぇ?」
呟いたと同時に、火傷した皮膚から痛みが消えていく
「……おにいさまっ」
「クス…大丈夫?優姫」
「は、はい……」
痛みをとってくれるのは有難いのですが、おにいさま?
何も、こんな方法で治さなくてもとか…私もヴァンパイアなんだから自分で治せますとか言いたいの…
だけど、それよりもおにいさまの優しさと気遣いが嬉しかったのは本当。
痛みが消えた火傷した部分にチュッとキスをしながら
「優姫…もう無茶したらだめだよ」って貴方は言うけど、でもね?ちょっと恥ずかしい…かな。
*end*